ギリシャというと、古代のイメージが強すぎて、日本人からしてみればハテ近現代史はどうだったかというとほとんど印象がないというのが実態ではないか。
だけど、改めて調べてみると大変だなーこれ。老大国トルコからの独立、王制派と共和派の対立の末の共和国化、しかし共和国の混乱に乗じた軍事クーデター・・・。
1935年、軍人イオアニス・メタクサスは、共産党の脅威という背景によって国王から首相指名を受ける。国王の権威と共産党勢力への対抗するため、議会を停止、憲法の無期限無効化、など独裁体制を作り上げていく。反共産主義を掲げるメタクサスはナチス・ドイツとの結びつきを深め、その影響もあってかファシスト独裁体制を作り上げていく。
ところが、大戦中何とか中立を保とうとする努力も虚しく、もう一方のファシストの雄ファシスト・イタリアは、アルバニアに続きギリシャにも食指をのばす。
イタリアからの最終通告に、ギリシャはNOを突きつける。こうしてイタリアとの戦いが始まるが、1941年、独裁者メタクサスは病死。・・・
で、バッジだが、一見してわかるとおり、バリバリのファシストという感じ。両刃の斧はイタリア・ファシスト党のそれとそっくり。国王をバックにしたメタクサス政権らしく、上部には王冠が描かれている。
メタクサス政権なんて、イタリアやドイツに比べれば、うんとマイナーなファシスト政権だが、こういうのも興味深いものである。