徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

イタリア ファシストペンダント?

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塩野七生の「ローマ人の物語」がついに終わってしまった。先週、最終巻第15巻「ローマ世界の終焉」が発売。15年に及ぶ書き下ろしシリーズが終わった。このシリーズが始まってから、毎年ずっと楽しみにしてきた一読者として、感慨深いものがある。
寂しいと思うのだが、この寂しさは単にこのシリーズの続きが読めないというのだけでなく、ついにローマが滅びてしまったという寂しさでもある。
五賢帝の最盛期を過ぎ、だんだんローマが落ち目になってくると、私の読み進むスピードは目に見えてダウンした。

ヨーロッパでは、中世が始まりキリスト教主義が蔓延すると、ローマ帝国は悪の象徴として貶められる存在となる。古代の偉大な文明が再評価されるようになるのは、ルネサンスを待たなければならなかった。

というわけで、古代ローマの執政官の護衛がその印に持っていた「ファッショ」をデザインした銀製のペンダントトップ。ムッソリーニ率いるファシスト・イタリア時代のものである。
ムッソリーニは、古代の版図を再現するかのように拡大主義を続けたが、それは単に侵略主義というべきで、「敗者すら同化する」ローマン・スピリットとはまったく別物なのであった。

あ、今回は珍しくバッジじゃありませんでしたね(似たようなもんだが)。