徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

中国 華僑実業協進総会 名誉章

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今日3日間の会期を終えて閉幕したそうだが、第9回世界華商大会が大阪・神戸で開催された。

世界華商大会というものを、今回ニュースで聞くまで正直知らなかったのだが、サイトによると、
世界各地で活躍する華商(中国系の企業経営者)が一堂に会して、グローバルな経済ネットワークの樹立と華僑華人経済の活性化を目指すとともに、開催国の経済発展に寄与することを目的とした会議です
なのだそうだ。これまでアジアの各地で開催されてきたが、日本での開催は初めてである。
今年の参加者は3,600名で、毎回3,000人以上を集めているようだから、エスペラントの世界大会よりも多いのだなあ。(ただし世界華商大会の開催は2年に1度)

華僑の歴史は古く、かつ激動の歴史に揉まれ続けてきたダイナミックさが非常に興味深い。地縁血縁で結びついたネットワーク、鍛えられた実業の才、そして独自の文化でもって世界中に地歩を固めてきたのである。祖国が彼らを支えたのではない、むしろ彼らの方が祖国を支えてきたのである。

私は中国の古いバッジが好きなのだが、稀に華僑関係のモノを見つけることがある。

華僑の歴史や文化に関心のある私は、できるだけ見つけたものは買っておくことにしているのである。
以前、アメリカの華僑バッジを紹介したことがあったが、せっかくなので日本で入手したモノを紹介したい。これは私の手元にある華僑バッジ中でも最も立派なモノのひとつだ。

8つの角を持つ星形のバッジで、鎖付きフックで吊すタイプ。ピンは取り付けられていない。
周囲には篆書体で「華僑実業協進総会」の文字が見える。そして中央には同じく篆書体で大きく「僑」の一字。
裏面には「名誉」の文字がタガネで彫り刻まれ、シリアルナンバーが刻印されている。
製作所の刻印がないのが残念。が、おそらく作りから見て、これは中国製のバッジと私は確信している。
元々このバッジの持ち主は、関西の華僑の人の持ち物だったようである。
戦前のモノには違いないが、おそらく30年代のモノだろうと思う。中国から、日本で活躍する華僑に贈呈されたモノだと考えている。

なかなかの名品。実はこれもお気に入りの一品。