徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

アメリカ ティファニー製星条旗バッジ(2001年作)

目黒の庭園美術館
1930年代に朝香宮邸として建設されたアール・デコ建築が、そのまま美術館になっているので有名だ。
ここの展示企画は、どういうワケだか私の性に合う。装飾品系の展示も多く、その手のものを見るのがわりと好きな私にとって、なかなか楽しい場所である。

ここで10月から「世界を魅了したティファニー 1837-2007」が開催中ということで、さっそく行ってきました。
行ってみたら、意外にと思うくらい人が多かった。こんな行列は、この美術館では初めだ。どこかの雑誌かテレビでも取り上げられたのかな。ティファニーって人気なんだな。
もちろん来館者の8割方は女性なのだが、まあ当然か。
ティファニーのシンボルともされる「バード・オン・ア・ロック」(嘘みたいに大きいイエローダイアモンド!)を初め、ティファニーの名品が約200点、勢揃いである。来館者が多かったのは残念だ。もっと空いたところでひとつひとつゆっくり鑑賞したかったものだ。
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(展示会の半券。写真のブローチが「バード・オン・ア・ロック」である。)

私もいつも美術館を見に行く例で、「この中でどれかひとつあげると言われたらどれをもらうか」をあれこれ考えながら展示を楽しんだ。
しかし、悩んだねこれは・・・(無論どれほど悩んでもくれはしない)。

華麗な展示品の中で、一風変わったものを発見した。それは、第2次大戦中の戦争をモチーフにした装飾品である。
戦闘機をかたどったイヤリング、戦車のキャタピラを模したブレスレット、などなど。
アメリカでは、恋人や夫を戦場に送り出した女性たちは、こうした装飾品を身につけていた。アメリカを代表する宝飾メーカーだるティファニーも作っていたのである。
戦争からは縁が遠いと思われる宝飾メーカーからして国を挙げての応援態勢をとっていたわけだ。

翻って、現代である。
21世紀の幕開けの年に起こったアメリ同時多発テロ、9.11事件。
アレが世界史のひとつのキーポイントであったことは間違いないが、そんなことよりアメリカでは私に気になる変化があった。
あの時から、政治家などアメリカ人の襟元に、星条旗バッジがつけられるようになったことだ。
ブッシュ大統領のバッジはこちら

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最近、ティファニー製の星条旗バッジを入手した(画像参照)。シンボルのエメラルド色の小さな巾着袋に、バッジは納められている。
裏面には、「2001 Tiffany & Co.925」の刻印が見える。925はスターリングシルバーの純度だろう。
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しかしまあ、デキはしっかりしているものの、あんまりカッコイイデザインには見えないなあ、これ。これでもティファニー製なの?って感じだ。

関係ないが、目黒庭園美術館の帰りに駅前のトンカツ屋「とんき」で夕食をとった。週末のことで混んではいたが、フィレカツ定食はおいしかった。
なお、庭園美術館ティファニー展は今年12月16日まで開催。お好きな方はどうぞ。