徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 JRU(全日本鉄道労働組合総連合会)組合員章

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鉄道博物館、館内の様子。2階から1階の車両展示を見る)

先月、さいたま市にオープンした鉄道博物館はなかなか好評のようで、私も出張のついでに寄ってみる気になった。
なお、私はまったく鉄道マニアなどではない。どちらかというと、鉄道マニアに対しては「どこがそんなにおもしろいのか」という冷ややかな視線を向ける側にいると言っていい。最近、妙に鉄道ブームっぽいのもちょっとおもしろくない。
まあ、マニアというのは、自分の関心のない分野のマニアに関しては概して冷淡なものなのだ(たぶん)。

子供の頃、東京の交通博物館に行ったことはあるが、かすかに蒸気機関車を見た覚えはあるものの、その他の記憶はすでに定かでない。今回、鉄道博物館として生まれ変わった施設がどんなものか、どんな展示品があるのか興味がわいたのだ。

閉館間際の短時間に見て回るだけとなったが、その感想は・・・正直、あんまり私はおもしろいと思わなかった。
いや、おもしろいと感じるひとの気持ちは分かる。
様々な車両がズラリと並んだ様は確かに壮観だ。乗り込んだり間近で見られる展示も興味を惹かれる。ただ、なんというか、展示対象がカニック関係に偏りすぎている気がして。
カニックには関心がないのだ、私は。

ここは写真を撮るのも自由で、私は展示物の中に何かバッジ関係でもないかなーと探し回ったのだが、皆無であった。ああ、これが私がおもしろくない、と思った原因かもしれないな、つまる所。

いやいや。そんなことだけじゃない。
鉄道の歴史はまさに日本の近現代の歴史だ。鉄道機械の発達もそうだが、もっと歴史的社会的な視点での展示があってもよいのではないか、という気はやっぱりする。

例えばこんな特別企画はどうだろう、「今振り返る下山事件」なんてのは。うわっ、考えただけでも刺激的だ。オレ絶対に見に行くぞ。
鉄道労働運動史展」ってのはどうか。もうたまらない。刺激的というよりもはや過激的。
もっとも、こんな企画はまず通るまい。企画書を出した瞬間にどやされるのがオチだ。
でも、本当は労働運動と鉄道というのは絶対に切り離せない重要な要素なのだ。とても大切な戦後史の一部なのだ。
鉄男や鉄子たちはたぶん関心ないだろうけど(よく知らないが)。

ま、それは冗談として・・・そんな想像を描きながら帰途についた。

では、せっかくだから今日は鉄道の労働組合ものを紹介しよう。
国鉄が民営化する時、当然国鉄の諸労働組合は大反発した。が、組合間で敵対関係も内包した状況で、その反応には様々な温度差があったのは当然である。

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全日本鉄道労働組合総連合会、(JR総連、JRU)の組合員バッジである。黒と正方形を基調としたごつい印象を受ける国鉄労働組合(国労、NRU)のバッジに比べてスカイブルーのスマートな印象。労働組合臭は大幅に軽減されている

分割民営化後の労働組合の再編され、JR東日本JR北海道、JR貨物ではJR総連が主流派であり、JR東海JR西日本、JR四国、JR九州ではJR総連から離脱したJR連合(日本鉄道労働組合連合会、JRTU)が主流とされる。
まあ、大まかに言って、東は総連、西は連合ということになる。

組合の対立問題はともかく、バッジについて言えば(笑)、個人的にはJR連合(JRTU)の方にカッコよさで軍配を挙げたい。。
JR総連(JTU)のこのバッジは、先にスマートとは表現したものの、正直魅力に欠ける。組合員の自覚と団結を促す意味でも、組合員章のデザインの善し悪しはわりと重要なんじゃないか。
こういうの、一見つまらない問題かもしれないけど、バカにできない問題でもあると思うのだが・・・。