徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

ビルマ よく分からないバッジ(旧国旗)

ミャンマーで反政府暴動事件が発生し、日本人ジャーナリストまで殉職する事態になったのは今年9月のこと。
そのときちょうど私はローマにいて、ミャンマーで何か事件があったらしいことはホテルのニュースで見ていたのだが、もちろんイタリア語放送なのでわけがわからない。市内カンピドーリオの丘ではアウンサンスーチーの肖像が掲げられてあったので、もしかしたらスーチー女史が殺されたのか?などと思っていたものだ。事件の真相を知ったのは帰国後のことであった。
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ローマ市内に掲げられた肖像とそれを見上げる観光客)

さて、私の手元にはビルマ製バッジがいくつもあるのだが、文字がまったく分からないのでお手あげ。
正体不明のバッジばかりである。アラビア語の中東バッジもお手上げのが多い。残念だ。
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このバッジもそうで、地図の上に大勢の人が並び、国旗を掲げているという図。まあ何かの政治的スローガンバッジじゃないかと想像するばかりだ。
よく見ると、掲げられた国旗は、現在のものと異なる。1948年に独立したビルマ連邦は、62年のクーデターによりネ・ウィン将軍率いる軍事政権が成立。74年には国旗を変更して、左上の部分に現在の歯車に稲穂という社会主義風のシンボルを入れた。

このバッジの国旗は、ネ・ウィン政権が変更する前の国旗で、ということは74年以前の作ということが分かる。「歯車と稲穂」のかわりに、「大きな星とそれを取り巻く小さな5つの星」が描かれている。遠目に見ると中華民国の国旗に似てないこともない。
保存状態は悪くないのだが、白い七宝に不純物だか気泡だかが多く混じり、なんだかざらついたように見える。大きくて割とガッシリしたツクリなのだが、そのためになんだか「粗製」感が漂うバッジである。

どうでもいいけど、ビルマ」と入力するたびに<<地名変更「→ミャンマー」>>ってパソコン上で表示されるのがいいかげんうっとおしい。いや、便利な機能だと思うときもあるんだけどね。