徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 「国旗掲揚許可記念」バッジ

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正直、バッジを探そうと思ったら、立派な店構えの美々しい骨董屋などには絶対に縁がない
どちらかといえば、場末のうらぶれたパッとしない店で、骨董というよりよくて古民具、悪けりゃタダの古道具屋かリサイクルショップじゃねえのかよこれって、みたいなところのほうが縁がある。長年のオレの経験だ。

ノミの市で探すことも多いが、そのときだって店主の鎮座ましましている奥の方じゃなくて、手前の方に置かれたゴミゴミと小物がつまっている箱の中をガチャガチャかき回しているときが多い・・・我ながら実にカッコ悪い姿である。

ま、今日の一品もそんなふうにして拾ってきた一枚だと思って欲しい。

なんの変哲もない日の丸バッジなのだが、ふと裏面を見ると気になる文字が。
国旗掲揚許可記念 1949」。
そう、占領軍政府たるGHQにより、日本の国旗は敗戦後長らく掲揚を禁じられていたのであった。その歴史的由来や伝説はともかく、戦時中、日の丸が国家主義の象徴となっていたことから、GHQから警戒されていたのである。

占領政策の定着を見て、GHQで1947年の憲法制定を機に徐々に公的機関での国旗の掲揚を認め、1949年からはようやく全面的に国旗掲揚の自由が認められた。
本音を言えば、日本の国家主義より共産主義陣営の方が深刻な敵が現れたからに他ならないようにも思うけどね。それこそがリアルポリティークなのであった。

このバッジは、それを記念して作られたもののようだ。無論、それを喜ぶ側の人が作ったことはいうまでもない。
日の丸バッジは戦前も戦後も多種多様の膨大な日の丸バッジが作られてきたが、国旗バッジとしてはこれは歴史的な節目の一枚ということができる。