徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

中国 四川大学「東方紅八.二六戦闘団」バッジ

イメージ 1

昨日発生した中国四川省での大地震は、当初報道を見たとき、大きめの地震があったな、というくらいにしか私は感じなかったのだが、その後の続報はそれがかなりの規模の震災であることを示していた。
最終的には、死者数万人規模までふくらむのではないかと思われる。

私の初めての海外旅行は中国だったのだが、ほとんどの民家の造りが、セメントでつないだレンガでごく簡単に作られていたことが強く印象に残った。建築工事の様子を見ても、鉄筋などは全くなし。
これで地震が来ても大丈夫なんだろうかと思ったものだ。おそらく中国を訪れたことのある人なら、誰しもが感じたことだと思う。

だが、ひとたび地震が起これば、当然弱い。防災住宅などという概念はまだまだのようだ。同規模の地震が日本で起きたとしても、あそこまで建築物が壊れるとはとても思えない。
もっとも、それを政府の人災だと批判するメディアもあるようだが、いくらなんでもそれはムチャというものである。
高度な耐震強度建築を受け入れる余地は、まだまだ中国の社会にない。そういった規制を要求すれば、そもそも建築自体が成り立たないのではないか。中国の経済規模は、輸出でいくら稼いでみても、まだまだ広大な地方の民生面は脆弱だ。それが先進国との違いというものだろう。そして、この世界では、ほとんどの人間はそういう環境で暮らしているのが現実だ。

それはさておき。
四川省というのはついこの前、年末年始の休みに私も行ってきたばかりである。被害の規模を知って、急に気になりだした。機会があったら義援金を贈ってもいいな、という気分になっている。
成都市内の中心部に近い、古びた通りの一画にあった「バッジ大王」こと王安廷氏の所はどうなったろうか。あの展示館は、いったい無事なのか(外観及び内部の様子はこちらを参照)。

ニュースによると、成都市内の被害状況は軽微なようだが、あのゴミゴミとした・・・いや失礼、古びた建物が無事かどうかは甚だ心配だ。仮に建物は無事でも、内部の展示物はどうか。何せ年寄り夫婦のこと、後片付けもさぞや骨だろうと思ってしまった(もっとも子供世代も同居しているようだったが)。

というわけで、私の頭の中は成都に行ったときの思い出がたくさんフラッシュバックしてきたのだが、そのついでに、旅行中手に入れた現地四川モノのバッジを紹介しよう(あまり関係ないけど)。

文化大革命期、四川省の最高学府四川大学の紅衛兵組織のバッジだ。
表面は、毛沢東像と天安門広場、そしてそこに飛んでいく白鳥の図柄。「東方紅八.二六」とある。
裏面は、「四川大学東方紅八.二六戦闘団 成立干1966年8月26日」とある。文化大革命勃発後、かなり早い段階に成立した組織といっていいだろう。
成立日を組織名に組み込むのは、当時の紅衛兵造反組織でよくある。こうして他の組織と混同しないための工夫であろう。「戦闘団」などというネーミングには、いかにも革命的戦闘的雰囲気を盛り込まれている。

おまけ画像。
今年1月の成都郊外のパンダ研究基地での画像。
ちなみにパンダどもには特に地震の被害はなかったそうで・・・。
イメージ 2