徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

モンゴル 牧畜指導者章

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社会主義になってもモンゴルという国の主要産業は遊牧業であって、それが国の文化の元にもなっており、そのためソ連や中国に挟まれながらどこか独特のムードのバッジが生み出されてきた、ような気がする。

今日のバッジは、モンゴルの牧畜指導者章。50~60年代の作と推定する。やや縦長で、最大長43mmの堂々たるバッジ。
馬にまたがった牧民が、羊の群れを管理している様子を描いている。左の方に米粒状に描かれているのは羊の群れである。遠くの山々は赤と青の七宝で彩られている。近景の草原、中央の馬と牧民、遠景の山と空、非常に奥行きのある絵画的デザインで、バッジのデザインとしてはちょっと珍しい気がする。
下半分は草原の緑、上は空の青、そして全体を赤くリボンで縁取りしており、色合い的にも決まっているように思える。
空を表現する青い七宝が、たまたま偶然にか、それとも意図してかは不明だが、微妙なグラデーションとなっており、それが何とも美しい。

モンゴルの牧畜関係のバッジには魅力的なものが多いが、その中でも白眉の一枚といえよう。

牧畜模範メダルもあわせてご覧ください。