徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

アメリカ 宋美齢(蒋介石夫人)バッジ

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中国の現代史を彩った華麗なる一族といえば、まず大財閥の宋家だ。映画にもなったが、宋家の三姉妹といえば、小説よりも劇的な人間ドラマを見せたのであった。
財閥・孔祥熙に嫁いだ長女・宋靄齢孫文の妻となり、中国共産党との協力を模索した宋慶齢。そして、最高権力者の蒋介石に嫁いだ三女・宋美齢
国教内戦ののち、ひとりは香港に渡り、ひとりは中国大陸に残り、ひとりは台湾に逃れた。三姉妹は、分断された中国の象徴ともなったのであった。

国際的知名度でいうと、最も有名なのが三女の宋美齢であろう。2003年にアメリカで死去、享年106歳であったという。
アメリカで教育を受けていたせいで、中国語よりも英語の方が堪能であったようだ。日本と戦う中国のトップレディーとして、夫である蒋介石に代わって、アメリカ政界有力者と親交を結び、アメリカ世論に中国の支援を訴えた。どちらかというと伝統的な中国的文化人である蒋介石も、この妻には頭が上がらなかったんじゃないかと思う。
彼女は、アメリカではことに有名で、ある意味蒋介石以上だろう。

宋美齢は、中国への支援のシンボル的存在となり、さまざまなアイテムが作成された。
これは小さな缶バッジタイプのバッジだが、これいつの写真だろう?よく知られた肖像とはちょっと違う気がするが、まさか他人ってことはないだろうから、若い頃の写真なのだろう。いささか出来の良くない写真である。

私がいつも不思議なのは、宋美齢蒋介石夫妻の夫婦仲はどうだったのだろう、ということだ。お互いに相手が必要な存在であったことは間違いないが、性格的にはあまりにも合わなそうな気がしてならないのだが、宋美齢西安事件の時には一命を賭して蒋介石救出に奔走したりというエピソードも少なくない。
うーむ、政治権力のトップともなると、夫婦仲もハタからはうかがい知れないものがあるものか。