徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 大日本陪審協会特別会員章

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裁判員制度がいよいよ来年5月から実施されるが、それに先だって、裁判員候補者への通知が先週行われた
私のところにも来るかも・・・と思って待っていたのだが・・・うーむ、どうやら選に漏れたと見える。
裁判員に選ばれたときの負担感からこの制度を批判するムキも少なくないが、私はこの制度は絶対に推進すべきと思っている。批判の理由も聞いてみればいずれももっともと思うが、一般人の司法への意見反映は必要なことだからだ。実施されてみれば、個別には様々な問題が生じるだろう。が、それを理由に国民の司法参加を排除すべきではない。
選ばれたら絶対に受けて立とうと思っていたのに・・・通知はついに来ませんでした。

さて、戦前、日本でも陪審員制度が実施されていた(1928~43)。日弁連のサイトによれば、陪審裁判は484件、無罪率は16.7%であったという。意外に無罪率が高い。

で、今回の裁判員と当時の陪審員がどう違うのかと私もよく理解していなかったのだが、このサイトを読んでやっと理解した。
その違いは、資格要件もさることながら、一番の違いは、陪審員の結論は裁判官へ答申されるのみだが、裁判員は裁判官と対等の立場、という点であろう。

とはいえ、この陪審員制度も、時代を考えるとかなり画期的な制度のようにも思える。
これには、もともと大正デモクラシーによる国民の政治参加意識の高まり、政党政治民主化が背景としてあるという。

というわけで、今日の一枚は、大日本陪審協会の特別会員章
この協会、いったいどんな組織なのか、例によって全く不明なのだが、字面からして、陪審員制度の普及定着を図る団体なのであろう。こういう団体が存在したということからして全く知らなかったのだが、陪審員制度に尽力した人たちがいたことを実感するのである。

もっとも、このデザインはどうなのか、とも思う。
全体の形は三種の神器の「宝鏡」、描かれているのは桜と菊だ。「裁判を人民に!」というスローガンとは裏腹に、伝統的権威的デザイン
まああれかなー、これはバッジ製作メーカーの側の限界かもしれない。となると、あんまりデザインを深読みしても全然意味がないことになる。まあ真相はどうせわからないんだけど。

それにしても、いろんな組織があるもんだなあ・・・