徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 産業報国会会員徽章

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大正から昭和の初めにかけては、日本でも労働運動が盛り上がり、多様な労働組合が盛んに気勢を上げていた時代であった。
それが、当局の弾圧や戦争の激化に伴い、あるものは非合法化され、またあるものは自主解散していった。そうして結局、1940年までには事実上すべて壊滅してしまったのだから考えてみればすさまじい。

ま、一応は、産業報国会という労働者組織が存在した。が、これはあくまで戦時体制に協力するための組織であり、労働者の権利を資本側から勝ち取るためでもなく、イデオロギー的対決を体制側に迫るものでもまったくない。大政翼賛会の傘下組織であり、内務省が監督する組織であった。
今の中国の労働組合と似たような感じだったのではないかと想像しているが、どうだろうか。

で、最近入手したのが、画像の箱入り産業報国会会員章である。製作メーカー(?)は、「東京安全協会」とある。
実は、この桜に「産業報国」のバッジはすでにもっていたのだが、これが産業報国会の会員章であるかどうか、ずっと確信が持てないでいた。もしかしたら単なるスローガンバッジかもしれない、と。

今回、バッジが入った箱に「会員徽章」とはっきり書いてあったので、間違いないことが確認できた。慶賀すべきことである。
探し求めていれば、答えはいつか与えられるものだなあ・・・とふと感じた次第。