徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 訪欧飛行完成記念章(1925年)

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今日6月1日は、このブログがスタートして4周年の日でもあり、偶然に「徽章の日」でもある。せっかくの日に、しょぼくれたバッジを取り上げるのもつまらない。今日はちょっとおもしろいモノを紹介しよう。

画像の飛行機型バッジ(メダル?)だが、よく見ると翼に篆書体で「訪欧飛行完成記念」、裏面には「東京朝日新聞社の文字がある。
1925年(大正14年)7月25日、東京を飛び立った「東風号」と「初風号」は、ピョンヤン、ハルピン、モスクワ、ベルリン、パリ、ロンドンなどを経て、2機とも10月27日ローマにたどり着いた。幾多の苦難を経て日本人が成し遂げた快挙に、国中が大いに沸いたのである。

これが、ライト兄弟の人類初飛行から、わずか22年後のことである。今じゃ、東京・ローマ間は12時間もあれば着いてしまう。

この時代、新聞社主催による冒険飛行が行われているが、この成功を祝して作られた記念品が、画像のモノである。

東風・初風の機体は、フランス製のブレゲー19A2型(もちろん複葉機)。その機体を模して作られたモノであろう。幅26mmと決して大きなモノではないが、よくできたツクリである。
ややオレンジ色がかった金色の肌合いは、k18の素材。そのため、手に持つと意外な重量感と高級感が漂う一品。

どのような人に配られたモノなのかは不明だが、なかなかの名品である。日本の航空史を語る上でも貴重な一品だと思う。