徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 恩賜財団「済生会」会員章

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花にはとんと疎い私。花束をもらってうれしい!なんて言う人の気はしれないし、部屋に花を飾ろうなどと考えたこともない。私にとって価値のある植物とは、食べておいしいものだけである。
そんなワケで花には全然詳しくないのだが、この花の名は知っている。
ナデシコ」だ。

実はこの花は、花よりもバッジで覚えた。
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この徽章、恩賜財団済生会の第1種会員章である。
これが会の紋章である。
縁がギザギザの花弁、丸い玉のついた形で、その紋章をそれをうまくバッジにしている。さながら花をそのままバッジにしたかのようだ。

済生会とはどんな組織かというと、その公式サイトには次のようにある。
済生会明治44年5月30日、明治天皇の済生勅語によって創立されて以来、幾多の曲折を経ながらも、「済生」の心を受け継ぎ、保健・医療・福祉の充実・発展をめざし、数多くの事業を行っています。」

「恩賜財団」の名前からも分かるとおり、明治天皇からの下賜金で設立された。現在でも寬仁親王が総裁を務めており、皇室とは強いつながりがある。

さて、このナデシコ紋章も伏見宮貞愛親王の歌に由来しているのだそうだ。
露に伏す 野末の小草 いかにぞと あさ夕かかる わがこころかな
というわけで、ナデシコの花と露をデザイン化したものとか。
うーむ、槌鎌やらアカハタの世界からみるとなんとも優雅な世界だこと・・・

ちなみにこれ、第1種の会員章だが、第2種は全体が銀色である。さらに有功会員章というのもあって、こちらは菊花プラスナデシコの形に白とピンクの七宝が全面に施されているなど、会員にもいろいろランクがあるらしいが、その中身がどう違うのかは不明だ。

それらのバッジも、気が向けば紹介するかも。