徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

中国 上海一月革命勝利記念の毛沢東バッジ

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万博で盛り上がる上海。好調な経済と中国人の旅行ブームを受けて、期間中は盛況が予想される。
この前NHKスペシャルでやっていた「上海 百年の物語」を録画で今日やっと見た。租界時代、日本占領下時代、解放後の政治的混乱の時代・・・今の上海の発展ぶりは、改革開放後の、ごく最近のものにすぎない。

上海は、文化大革命の烽火が上がった都市である。1967年1月、全国で初めての文革派による奪権組織「革命委員会」が誕生した。以後、全国の行政組織、民間組織を問わず、革命委員会が乱立することになる。革命委員会が正式に撤廃されたのは1979年、ちょうど改革開放経済がスタートした時期である。これも鄧小平による脱文革路線のひとつの成果であった。

画像のバッジは、その記念バッジ(毛沢東バッジ)である。上海を象徴するバンド(外灘)に立ち並ぶかつての外国資本の洋館群と文革派の勝利を祝するアドバルーンが描かれている。
小品だが、ちょっと毛沢東バッジとしてはおもしろい図柄である。

これは想像だが、1967年初頭の時期はまだ毛沢東バッジはシンプルなパターンのものが多く、このように背景のデザインが凝っていたり全体の形が変わっているものはまだ少なかったはずである。おそらくこのバッジは、1月革命の○周年記念などの名目で、数年後に作られた可能性が高いと思われる。