徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 福山市有功章

先週末、岡山に行ったついでに、周辺を観光することにした。
私は瀬戸内の海をこよなく愛しており、今回久しぶりあちこちを巡って、この狭苦しくも愛しい海の姿を堪能した。
公害もあったろう。環境破壊もあったろう。戦争による害も、ひとかたならぬものがあったのも事実。だが、いつでも地域の人とともにあった生活の海。そこにこそ瀬戸内の美しさがあるのであり、それを理解できないようでは、実に困った人間といわざるを得ない。

その点、私がひそかに感心しているのが、宮崎駿監督の「崖の上のポニョ」なのであった(笑)。
あの映画の主役は海だ、というようなことを宮崎駿が言っていた気がするが、その海を描くのに、太平洋の大海原でもなく、エメラルドグリーンに輝く南洋の海でもなく、ゴミにまみれた狭苦しいこの瀬戸内海を取り上げたのだ。
そのただ一点だけで、私はもう胸打たれてしまうのであった。いや、大げさかもしれないけど、ホントのこと。
映画の内容より(ストーリー的にはけっこう疑問も多い作品である)、その舞台設定こそがすごいし、さすがだ。

で、今回は「ポニョ」の舞台とされる鞆の浦に足を運んだ。ここに来たのは実は初めて。
空襲にも遭わなかったせいか、古い町並みが残る瀬戸内の港町である。対潮楼・福禅寺からの眺めは、まさに一幅の絵画のよう。
イメージ 1

(対潮楼から仙酔島を見る)

さて、前置きが長くなったが、この鞆の浦は、行政区分では広島県福山市に属する。
イメージ 2

今日の一枚は、福山市有功章である。

福山市の市の花はバラ。ここに本社を置く福山通運のトラックに、バラが描かれているのを見たことがあるが、そういうつながりなのであろう。1985年に定められたらしいので、割と新しいバッジということになる。
福山市の表彰条例によれば、長期にわたって役職を勤めたものに贈られるらしいが、「第6条 表彰は、表彰状を贈呈し、金品を添えてこれを行なう」としか書かれておらず、有功章(バッジ)を贈るとか、デザインなど具体的なことは不明である。
小さいバッジだが、バラの表現はなかなか愛らしくできており、材質もメッキでなく14金製となかなかがんばっている。