徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 大谷婦人会「菫花有功章」

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日本の仏教系のバッジ・メダルは数あれど、中でも際だって目をひくのが大谷婦人会のそれだ。会員数がよほど多いのか、それとも表彰事業に特に力を入れているのか、仏教系のメダルの中でもかなり目立つ存在である。

公式サイトによると、
大谷婦人会は、明治23年(1890年)に創立されました。明治20年頃、当時の東本願寺門首であった現如上人がヨーロッパへ視察旅行に行かれ、イギリス・フランスのキリスト教会における婦人活動をご覧になり、東本願寺宗門にも婦人会を持ちたいと考えられ、帰国早々に「大谷派婦人法話会」(大谷婦人会の前身)を結成されました。
とのことで、120年以上の歴史を誇る女性組織である。

現在では、講習会や交流会、ボランティアなどの活動などを展開しているようである。
公式サイトの中でも、「有功章の制度」についての説明があった。
「有功章は、会員の功労者・篤志者を褒賞する制度で、特にご懇志などの寄付を受けた場合には、その金額に応じて褒賞いたします。そのご懇志は、会活動をする上の財源となるものです。この勧募と受章は、会長の御巡回の際のほか、講習会・大会等で受章いただきます。」

単に寄附額の多寡だけではないとは思うが、それに応じて表彰されるらしい。「要はカネか」、と思われる人もいるかもしれないが、国の褒章でも、紺綬褒章などは「公益の為私財を寄付し功績顕著なる者」、具体的にいうと公的機関や公益法人への寄附(目安は500万円以上)するともらえるのである。

さて、この大谷婦人会の有功章の全体像がよくわからないのだが、様々な種類が存在することから細かいランク設定が設けられていることがうかがえる。私が知る限り、大谷婦人会の有功章の中で、最も豪華なのが画像のモノだ。
菫花有功章」と裏面に名称がある。
大谷婦人会のシンボルはスミレの花らしく、会誌の名称も「花すみれ」となっている。

このメダルは特に大型で、メダル本体だけで54mm(最大径)もある。その上の紅白のリボンは2重に飾り付けられ、ボリューム感がある。リボンの横幅は、最大で110mmを超える。ツクリは大変しっかりしている。
「菫花有功章」の名にふさわしく花型をしており、紫色(スミレ色というべきか)の七宝の彩りが印象的である。
鈕(メダルとリボンをつなぐ中間の飾り金具)をよく見ると、「大谷」の文字をかたどっており、これもしゃれたデザインだ。

どのくらいのランクの人がもらえるのかは不明だが、この豪華さから、かなりハイランクのモノではないかと想像するのである。

大谷婦人会の有功章についてご存じの方、情報をお寄せいただけるとありがたいです。