徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 週刊現代「日本の勲章大研究」

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今日文化の日秋の叙勲発表が行われる日。政府発表によると、4173人の叙勲が発表された。うち、女性が377人、民間人は1761人は近年増加傾向でともに最多という。
ノーベル賞受賞者2名がでたことで、今回は特に文化勲章のニュースも話題だ。

そんな叙勲シーズンを迎えて、週刊現代(11/13号)では巻頭カラーで「日本の勲章大研究」、さらに特別読み物「旭日大綬章をねらえ! 勲章はこうやって手に入れる」という記事を掲載。
広告でこれを見た私はキオスクでさっそく購入。週刊現代なんて買ったの、生まれてこのかた初めてのような気がする。400円もするんだね。

で、ます巻頭カラーの「大研究」の方だが、一読してあーやっぱりねえ・・・という気分になった。各種勲章の紹介の後、造幣局における勲章製造を紹介したページもある。「完璧な美しさと熟練の技を要する勲章製造の世界。そうした奥深さも、日本の勲章の魅力なのだろう」などと持ち上げる。
これまで何度か書いてきたことだが、ごく一部の高位勲章はともかく、一般的クラスの勲章をどうしてそうも絶賛できるのか、ものすごく疑問だ。確かに、高度な品質を備えているのであろうし、それには膨大な手間と技術がつぎ込まれているのだろう、そのことは信じてよい。
が、それは美とは全く別の話というべきだろう。手間かけりゃいいのか、金かけりゃいいのか?と。

まったく、こういう日本の勲章を絶賛する人というのは、本当に自分の手にとって細部に至るまで実物をマジマジと見たことがないんじゃないかと思えてならない。多分に、勲章というモノの持つ権威と雰囲気に呑まれて、気分だけで「絶賛論」を書いてるんじゃないかコイツらは・・・。
生まれて初めてホンモノの勲章を見たときのガッカリ感が忘れられない私としては、どうしてもそんなことを疑ってしまうのである。どうも、書き手が本気で自分の頭で考えたり感じたりしていないのではないか、という歯がゆさばかり残る。

そして、特別読み物「旭日大綬章をねらえ! 勲章はこうやって手に入れる」である。
こちらの記事はワイドショー的というか、かなり下世話な感じ。
財界人などでは大綬章(勲一等)を得るため、政治力を使ったり上位リストにランクされるためにポイント稼ぎを行ったりするという。叙勲適齢期(70歳のこと)を迎えると、本人もまわりも叙勲を意識するので、これがけっこう大変らしい。なかなかエゲツない世界である。
勲章がネットオークションで売買されている事情にも触れている。「大綬章の相場は50~80万円、下のランクの勲章だと数万円で手に入る。マニアの間では、かなりの人気があるという」というがどうだろう。下のランク、最下級の勲八等(改正前)くらいなら数千円、ヘタすりゃ千円にもならないんじゃないかなあ。

それにしても、改正後の瑞宝章、改めてみるとなんとダサくなったことか。何でこんなことにしちゃったのかねえ・・・。