まず天皇陛下の肩から胸元にさがる金色の勲章は、わが国最高権威の勲章、「大勲位菊花章頸飾」。純金製で、重さは1.5kgもあるという。晩年の昭和天皇は、この勲章が「重い」とこぼされていたという。老齢となっては確かに身に染みる重さであろう。
実物はこちら。私が昔、写真で撮ってきたものである。
金の細工もさることながら、七宝細工の技が光る一品。
金の細工もさることながら、七宝細工の技が光る一品。
さらに、天皇陛下の左胸にはふたつの大きな勲章があった。「大勲位菊花大綬章」と「旭日桐花大綬章」。これはいずれも副章。
そして右肩から左腰に掛けて紅白のリボン(大綬)で下げられているのが「旭日桐花大綬章」の正章。
そして右肩から左腰に掛けて紅白のリボン(大綬)で下げられているのが「旭日桐花大綬章」の正章。
その実物。
まあなんというか、コレクターとしては「これ買うとしたらいくらくらいするんだろうか」などと浅ましくもつい考えてしまうのだが、この辺になると、個人コレクターの手の出るレベルではなくなってくる(まあ人生を文字通り賭す覚悟なら別かもしれないが)。
「剣璽等承継の儀」の後、「朝見の儀」では女性皇族方が参列していたが、こちらはみな宝冠章をつけていた。画像が遠くてよく見えなかったが、雅子皇后は無論勲一等(という言い方は最近しないのか)。若きプリンセス、真子様や佳子様たちの等級はなんだろうと見ていたがわからなかった。
それにしても、儀式では安倍総理をはじめ各界の代表者が勢ぞろいしていたが、誰も勲章を帯びていないことを不思議に思った。
こうした席にも佩用されない日本の勲章ってなんなのだろう。いや、別に勲章なんて付けなくたって構わないが、じゃあそもそもそういう制度自体が要るんだろうか、と思えてならない。
こうした席にも佩用されない日本の勲章ってなんなのだろう。いや、別に勲章なんて付けなくたって構わないが、じゃあそもそもそういう制度自体が要るんだろうか、と思えてならない。
ここに日本の勲章という存在の微妙さがある・・・と、皇族方のきらびやかな勲章と、参列する「国民代表たち」の姿を見ながら改めて思ったものだ。