徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 大日本農会有功章3種(緑白綬、紅白綬、紫白綬)

イメージ 1

過去、大日本農会の有功章を紹介してきたところだが、やっと紫白綬有功章が入手でき、3種がそろったので改めて紹介したい。

 

繰り返しとなるが、大日本農会について説明しよう。
大日本農会は、明治14年に設立された全国的な農業団体で、皇族を総裁に、「農業の発展及び農村の振興を図ることを目的に」活動している。その活動の重要な地位を占めるのが、表彰事業である。
「農事改良の奨励または実行上功績顕著な者,農業上の有益な発見または研究を行い功績顕著な者」がその対象とされている。
表彰は総裁から行われ、歴史ある有功章ということで農業関係者にとっては一種勲章に近い権威のものと認識されている。
さて、今回そろった3種の有功章。
緑白綬」は、農業者が対象で、最も授章数が多く、有功章のほとんどを占める。
紅白綬」は、大日本農会の関係者が対象で、実はこれが最も数が少なく、年に数人程度。
紫白綬」は、緑白綬・紅白綬の上位章という位置づけとなる。緑白綬を受章した農業者も対象となるため、クラスは上だが紅白綬よりは受章者が多い。

 

以前書いた記事では、「リボンの色以外には違いはない」と書いたが厳密にいえばこれは誤りであった。
画像をよく見ていただきたい。
 
紫白綬は上位級としても、規定を読む限り、少なくとも緑白綬と紅白綬は対象者が異なるだけで上下の差はないように思えるのだが、実際に3種の有功章を並べてみると、違いがはっきり分かる。
 
まずメダルの色。紫白綬のメダルは全体に金メッキ紅白綬のメダルは文字だけが金メッキ緑白綬は全体が銀である。
さらに、リボンの白線の数も 、緑白綬では1本、紅白綬では2本、紫白綬では3本となっている。
このことから、3種のメダルの上下関係は明らかであろう。緑白綬<紅白綬<紫白綬という序列が見えるのだ。

 

改めて並べてみると、いろいろと見えてくるものがあるものだなあ。