徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 日本山岳会永年会員章

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最近悲惨な事故が多いなあと思っていたら、今日、北アルプスで深刻な山岳事故が発生した。
私も、何年か前に知人が登山中の事故で亡くなったことを思い出してしまい、家族や周辺の人たちにはさぞショッキングな出来事だろうと思った。
私自身は山に全く関心がなく、正直、危険と苦痛を覚悟で登山したがる人の気持ちがサッパリわからないのだけど・・・。

さて、今日の一枚はそれで思い出したのだが、日本山岳会の永年会員章である。日本山岳会は、設立から100年を誇る日本の登山愛好者クラブで、昨年から公益社団法人になったらしい。公益社団法人化には事業の公益性を所管の官庁から認定されなければならず、詳しくは知らないがかなりハードルが高いとされる。
公式サイトによると日本山岳会は、1905年設立、現会員数は5,100人。定款でその目的は「本会は、山岳に関する研究並びに知識の普及及び健全な登山指導、奨励をなし、あわせて会員相互の連絡懇
親をはかるとともに、登山を通じてあまねく体育、文化及び自然愛護の精神の高揚をはかることを目的とする。」と定めている。おお、歴代会長の中に、今西錦司の名前が。

このバッジは、日本山岳会の永年会員章である。裏には「日本山岳会」の文字、そして4桁のシリアルナンバーが打刻されており、どうやら会員番号らしい。デザイン化された文字は会のシンボルマークで、公式サイトでも見ることができる。なにが書いてあるのかよくわからなかったが、会の英名「The Japanese Alpine Club」の略称、すなわち「JAC」なのだろう。
バッジの外側と内側は別パーツになっており、華やかさはなく、どちらかといえば武骨で頑健な印象を与える。渋くてなかなかよいバッジだと思う。

永年会員の規定だが、定款では「本会入会後在籍継続50年に達した者」と定められている。企業などの永年勤続表彰などは30年と定めているのが一般的だろう。それに比べても、在籍50年というのは長い。仮に20歳で入会しても、このバッジをもらえるのは70歳になってからである。
というわけで、このバッジをつけた人が山登りをするのはかなり過酷なのでは・・・と余計なことを考えてしまうのである。