徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 「国威宣揚」バッジ

イメージ 1

新しいバッジばかり紹介していると、たまには少し古いバッジも見たくなるというもの。でも特にネタがあるわけじゃないので、今日の一枚は手近に転がっていたコレ。

「国威宣揚」と書かれた、おそらく戦時中に作られたバッジである。日の丸を背景に描かれているトリは、もちろんタダの鳥ではない。金のトビ、「金鵄」である。こんなのジョーシキだろうと思っていると、世間にはこの程度のこともわからないのがいるのだからイヤになる・・・というグチはさておいて。

神武天皇の東征の折(あー、神武天皇というのは初代天皇のことだからね)、大和地方を治める長髄彦軍との戦いで、神武天皇の弓の先に、金色のトビが止まり、光を発した。この光に目がくらんだ長髄彦軍は混乱に陥り敗走した、という神話である。
改めて考えてみると不思議な神話だ。金のトビとは、一体何のことか。神武軍は、長髄彦軍との戦いでは苦戦を強いられており、金のトビに救われたことになっている。思わぬ援軍、または突然の気象条件の変化等により勝機を得たことを象徴しているものか、と想像しているのだがどうなのだろう。

バッジも、確かにトビは弓の先に止まって、光を発している。
しかし、猛禽類のトビというより、なにやらハトめいて見えるのはご愛敬というべきか。