徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

北朝鮮 時事通信「3代世襲のバッジ」??

イメージ 1

12月17日、時事通信が発信した北朝鮮の「3代世襲のバッジ」写真。
http://www.jiji.com/jc/p?id=20131217201043-0016340529

内容は、
17日、北朝鮮と国境を接する中国東北部の丹東で売られていた(左から)故金日成主席、故金正日総書記、金正恩第1書記が描かれたバッジ
というキャプション付き写真なのだが・・・

これには驚いた
おそらく国旗バッジも含めて、全部中国製のニセモノ!もしかして、中国にはこんなニセモノが出回っているということを記事にしたかったのか?そうではあるまい。ホンモノ発見と信じて報じているとしか思えない。

こういう記事を書く記者って、全然ホンモノの金バッジを見たことがないのだなあ、と嘆息するほかない。彼は一体普段何を取材しているのだろう?何を見ているのだろう?
金正恩バッジについては、つい先日当ブログでも取り上げたばかりだが、この画像を見るだけでも、そのツクリの乱雑さが一目瞭然だ。

北朝鮮ネタが盛り上がってくると、記者は何か情報はないかと探し回って、金バッジを初めて見るものだから大発見!とばかりにしょうもないものに飛びついたのだろう。
そして、編集部も、判断できないものだから記者が見つけた現地情報を平気で発信してしまう。
だいたい、もし中国にいる駐在している記者なら、中国がニセモノ天国であることくらい身にしみてわかっていてもいいはずなのに。

高名な作家の銘の入った美術品を見つけたシロウトが、掘り出し物!とぬか喜びして、ニセモノをつかまされるのと全く同じ。これじゃ情報を扱うプロとしてダメなんじゃないのか。

だいたい、ネットで調べるだけでも簡単にわかることだ。ネットオークションで、同じバッジがいかに蔓延しているかを見れば、さすがにこれはアヤシイと警戒するだろう。

いや、本当にホンモノの金正恩バッジなら、確かに大発見である。しかし、私の知る限り、いまだに海外に流出するほど作られていないばかりか、公式に誰かがつけている写真も公開されていないようだ。

実に、恥ずかしい記事である。
時事通信がいつまで平気で掲載しているか、黙って見守っていることにしよう。