徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

中国 淮海戦役記念章(1949年)

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日本との戦いが終わって、中国は国共内戦内戦に突入した。1945年から1949年の共産党による建国宣言まで、激しい内戦は4年以上継続した(実際には、建国宣言後も各地で共産党と国民党の戦いは続いた)。
当初、兵力にも装備にも勝る国民党軍が優勢だったが、次第に共産党軍の力が圧倒するようになり、ついに国民党は台湾へ追い落とされることとなった。

この内戦中、「三大戦役」と呼ばれる重大な戦いがあった。遼瀋戦役、平津戦役と、淮海戦役である。
そして、この三大戦役中、共産党軍が最も厳しい戦いを強いられたのが、淮海戦役であった。首都・南京を攻略すべく南下する共産党軍と、これを打ち破るために集結した国民党軍との間で、長江北部地域において、2か月にわたって激戦が繰り広げられたのである。

画像のバッジは、この時の記念章である。赤く輝きを放つ星はもちろん中国共産党のシンボルである。交叉した小銃の下に、「淮海戦役紀念」の文字がある。
裏面には、「中国人民解放軍華東軍区頌発 一九四九年一月十日」の文字がある。なにしろ作戦に参加した将兵の数が多いので、このバッジは非常に有名である。

この戦いに敗れた司令官の杜聿明は捕らえられ、この時獲得された彼の印章は、今も北京の軍事博物館の淮海戦役のコーナーで写真とともに展示されている。