徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 岡山県農業協同組合中央会 勤続30年表彰バッジ

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今年は年明けからイスラム過激派関連ニュースばかりだ。おかげで、国内起こっている凶悪事件や重要な政治関連ニュースがすっかりかすんでしまっている。

その中で、私が関心を持っているのが農協改革の話である。
農協は私企業でなく、あくまで農家などからなる協同組合法人であり、農業協同組合法により規定されている。そこで、今回政府が目指しているのが、各単位農協の指導機関である中央会制度の見直しである。

この辺、農協組織に詳しくない人にとっては少しヤヤコシイ。
まず、農家が出資し、加盟している各地域の農協を単位農協という。各地域にある農協と思えばいい。かつては市町村やそれ以下の単位でそれぞれの農協があったが、今は広域化が進み、数は減っている。
その単位農協が出資し、加入しているのが農業協同組合中央会である。中央会は、各農協の上部組織、というイメージだ。
中央会は各都道府県に置かれ、そのさらに中心となっているのが全国農業組合中央会だ。大手町にJAビルというのがあるが、あれである。

政府は、農業の構造改革のため、この中央会指導体制を変えようとしている。中央会の指導体制では、農協組織全体が硬直化し、「力強い農業」作りの障害になっていると考えているからだ。
しかし、中央会は、その重要な業務が政治対策である。コメの買い取り価格決定から、農産物輸入問題、農業への補助金の獲得など、票を集める力を背景に、様々な面で力を発揮してきた。とりわけ自民党とは付き合いが深い。
今回の改革は、その自民党が言い出しているわけで、これまでの関係上、果たしてうまくいくだろうか。

私が気になっているのは、安倍首相自身の、農業改革への熱意がほとんど感じられないことだ。安倍首相は農林俗ではないので当然かもしれない。
なんとなく、規制緩和の象徴として農協改革をやり玉に挙げているだけに過ぎないように見える。まあ、農協制度がこのまま安泰だとも私とて思わないのだが。

前置きが長くなった。
今日の一枚は、岡山県農業協同組合中央会の勤続表彰バッジである。これは勤続30年で、20年とは色違いになっている。
ややくすんだ緑のザブトンに、金色でJAの文字。
実はこうした農協関係表彰バッジというのは色々あって、特に珍しいモノではない。おそらくどの都道府県でも似たようなものを作っているのではないか。
いずれ中央会もなくなっていく運命とすると、いずれこういうのも幻のグッズになっていくのだろうかなあ・・・。