徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

北朝鮮 金日成バッジ3種 ~金バッジに見るデザインの小進化?~

イメージ 1

昨日10月10日は、朝鮮労働党創建70周年で、軍事パレードの様子などがニュースで報道されていた。この前中国での抗日戦争勝利70周年記念を見たばかりで、今度は北朝鮮。どちらにしても、相変わらずなんだなあという感じの軍事パレードであった。

金正恩体制になってから、あまり指導者バッジのリニューアルはあまり進んでいないようで、北朝鮮バッジウォッチャーとしては、どうももの足らないのであった。

というわけで、今日は久しぶりに北朝鮮金日成バッジを取り上げる。
よく似た3つの金日成バッジを見てほしい。

今からもう43年も昔のことになる。1972年は北朝鮮の最高指導者、金日成の還暦の年であった。これを記念して、様々な記念グッズが登場した。
画像の3つの金バッジの一番上がそれである。
アルミ製金バッジの中では比較的古いタイプで、肖像の右に描かれているのは、万景台にある金日成の生家であり、その下に「60周年」とある。

さて、ここから先は推測である。

おそらく、還暦記念を過ぎても、万景台デザイン入りバッジは引き続き作られることになったのであろう。しかし、記念の年は過ぎているのに、いつまでも「60周年」と入れるのはいかにもおかしい。
そこで、文字だけを取り除いたものが作られた。それが真ん中のバッジではないかと思っている。

しかし、文字だけをなくしてみると、空白が目立ち、なんだか少しバランスが悪い。そこで、生家をもう少し大きく描き、さらにムダな空白を埋めるため、その背後に木々を付け加えた
こうして、下のバッジが作られたのではないか・・・。

もちろん証拠もなにもあったものではないが、これだけ類似したバッジにはデザインは、時代による変化と見るのが自然であろう。
真相は当たらずとも遠からず、というセンじゃないかと思っているが、はたしてどうだろうか?