徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 泰明小学校卒業記念メダル(昭和10年)

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昨年度末くらいだったか、マスコミで取り上げられて大きな話題となった「中央区立泰明小学校のアルマーニ制服」問題。先週にはこの新しい制服を着た新入生の入学式が行われた。

 

公立小学校にもかかわらず、高価な標準服(事実上の制服)を保護者など関係者への十分な周知なしに学校長が一方的に採用したことが、大きな問題となった。採用されたのは、アルマーニ監修の服。高価なブランドを採用する必要があるのか議論を呼んだ。

 

正直私もこのニュースを見たときは、小学生にアルマーニ着せてどうするんだと違和感しか持たなかった。小学生男子は、入学から卒業までの間に、平均36cmも身長が伸びるそうだ。なんと年平均6cm。あっという間にすべての服が小さくなってしまう。
しかも、わが身を振り返ってみても断言できるが、小学生なんて危険なこと余計なことしなくてもいい無駄なことばかりをしたがる習性を持つもの。ハッキリ言って服がもったいない。

 

そもそもこの制服は、校長が「創立140年の歴史を持つ銀座ブランド」の小学校としてふさわしい制服をと決めたものらしい。
よくわからなかったのがこれで、学校指定ジャージを着ていればすべてが済んでいた私などの小学校などとは格が違う、という意識があるのだろう。

 

前置きが長くなった。
そんなわけで最近入手した泰明小学校モノを紹介する。
星に「泰」の字の校章が大きく入ったメダルである。この校章はもちろん現在も変わっていない。

 

裏面には「京橋泰明小学校 昭和十年度 卒業記念 銀座全勝堂寄贈」という文字がある。
この時代、卒業記念品としてバッジが作られることはよくあるが、「全勝堂」とはなんなのか。ネットで調べてみると、銀座に「全勝堂時計店」という店があったようで、ここに間違いないだろう。

 

卒業記念品として、バッジやメダルを作る学校というのは、現在あるのだろうか。
まあアルマーニ制服もいいかもしれないが、わが国の徽章文化高揚のためにも、歴史と伝統に則ってぜひ立派な校章バッジ、卒業メダルなども作ってほしいものだ・・・と思う。