徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 「朝日新聞打倒」バッジ

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正直正体不明のバッジという他ないが・・・

朝日新聞打倒」というスローガンと中央の日の丸から、反朝日新聞の右派系団体のバッジと推定される。
だが、戸惑うのがその下の「国民文化大革命」。
なんなんだろうなあこれ。
文化大革命とあるからには、もちろん中国の文化大革命からインスパイアされているのだろう。60~70年代の作であろうか。

若い人にはこの辺のことがよくわからない人も多いと思うので念のため少し解説しておくと、1966年に中国で勃発した文化大革命は、世界に大きな衝撃を与えた。今となっては、文化大革命毛沢東らが主導した大衆動員的な極左的政治運動で、大きな混乱と不幸をもたらした「政治的災害」と認識されているが、当時は人民が政治に主体的に立ちあがり国を変え政治を動かしたとポジティブな評価する人も多かった。学生運動や社会運動に与えた影響は甚大であったと言えよう。

日本でも、この文化大革命をめぐる評価は様々だったが、朝日新聞はどちらかといえば文化大革命をポジティブに報じてきた。今風に言えば朝日新聞の「黒歴史」ということになろうか。

が、このバッジでは、朝日新聞を批判する右派が文化大革命を称しているというところが、なんだかすごく困惑させられる。

「右も左も、実際はたいしてかわりゃしないんだよね」と言った昔の知り合いの言葉が、ふと耳によみがえる。

裏面には文字がなく、いつ頃誰が作ったバッジなのかわからないのが惜しまれる。