徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 福島県小高町功労章

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久しぶりの地方自治体の功労章シリーズ。
今日紹介するのは、福島県小高町の功労章である(画像右)。

まるで勲八等白葉桐葉章。それにに瑞宝章の綬がついているようにしか見えないが・・・
全体に小さく華奢で、ツクリも薄く、質感も異なる。「功労」の篆書字がある。
この正体は、裏面にあるように「福島県小高町」の功労章である。しかしここまでの真似ようはスゴイ。

参考に、本物の勲八等白葉桐葉章を並べてみた。左が本物の勲章である(ただし、平成5年の改革により、現在では八等クラスは存在しない)。

なるほど、五三の桐の葉脈が陽刻と陰刻で異なっているな。・・・などと言ってみてもしょうがないくらい似ている。もはや町オリジナルのデザインのメダルを作ろうという意思すらなかったとしか思えない。

それでもあまり似すぎるのも多少は問題だと思ったのか、「功労」の文字を入れるのと、綬(リボン)の色を変えるという工夫もしている。まあ変えたと言っても綬の色はまるで瑞宝章のそれであり、そこにオリジナリティを発揮したとも思えないのだが。

これまで既存の勲章等に類似した地方自治体功労章を何点も紹介してきたが、こういうのって一体何だろうなあという気分にさせられる。

なお、福島県小高町平成の大合併で「南相馬市」に合併され、すでにない。
平成23年の東日本大震災では、地震津波原発事故により大打撃を受けた地区でもある。