徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

ソ連 ジューコフ元帥肖像

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ソ連で最も有名かつ人気もある軍人といえば、このジューコフ元帥。
第2次世界大戦でソ連を勝利に導いた英雄だ。

ソ連の高位勲章には貴金属や宝石を用いたものも多いが、喉下の元帥徽章は金とダイヤモンド、その向かって右に3つ並んだソ連邦英雄メダルは23金。一段下のずらりと並んだいちばん左は3つのレーニン勲章(金、銀、プラチナ製)、そのとなりは2つの赤旗勲章(これは銀)。
さらにスゴイのは、おなかの真ん中当たりにつけている2つの勝利勲章。五角星の中央に塔のようなものが見えるヤツだ。星の角の赤い部分は七宝ではなくルビー、その周りにはダイアモンドがちりばめられている。
勝利勲章のとなりには、アメリカのLegion of Merit が見える。下段は外国からもらった勲章のようだがよくわからん。あ、フランスのレジョン・ド・ヌールが見えますね。
向かっていちばん右、上から4段目のメダルは(よく見えないが)、モンゴルから授与されたハルハ川戦争勝利記念メダルだ。ハルハ川戦争・・・モンゴル・満州国境でソ連・モンゴル軍と日本・満州軍による軍事衝突で、日本側は敗北を喫した。この時のソ連軍を指揮していたのがこのジューコフだった。

うーん、一体なにをしたらこれだけ勲章をもらえるんだか、という思いにかられるほどスゴイ。
帝政ロシアは勲章の豊富な国だったが、革命後のソ連邦も3階級基本制など、社会主義的な合理性を盛り込みつつ、やはり勲章は実に充実していた。この辺、やはりお国柄というべきか。

あんまり値段のことを言うのも気が引けるが、ソ連の元帥徽章がアメリカの市場に出たとき、確か1千万円近い値が付いていたように記憶している。もしジューコフが所有、という付加価値がついたものならさらに高額になるだろう。
これ1個でそのペースですよ?このオッサン、身ぐるみはがしたら(笑)一体いくらになるのやら!

ジューコフスターリンの粛正にも巻き込まれず、1974年に死去。現ロシアでは、1995年に「ジューコフ勲章」が制定されたという。