中国の骨董市場などで古いバッジをあさっていると、たまに日本のバッジを目にすることがある。戦前のものは軍関係、戦後のものとしては、おそらく日本人の訪中団が置いていったものと思われるが、学校、労働組合などがある。
これもそのひとつで、日教組つまり日本教職員組合(JTU、Japan Teachers Union)のバッジである。
いわば里帰り品だ。
私は日本で日教組の大会バッジを見つけて買ってきたことがあるが、組合員章そのものというのは初めて見た。ごく小さくて何の変哲もないバッジだが、ちょっとうれしい。
これを買ったのは北京のノミの市だったが、店のオヤジに「日教組とはなんぞや」と質問されてしまった。彼もこれが何のバッジだかわからなかったらしい。
確かに漢字の字面からだけだとちょっとイメージしにくいかも。
「日本の教職員の労働組合なり」と答えると大いに納得したようだが、おそらく彼の頭の中にある中国的な労働組合(労動工会)とは大いに違っているはずで、しかし私の中国語ではそこまでは説明しにくく、彼の想像に任せたままにしておいた。