さて、前回「人民中国」誌10周年記念バッジを紹介したが、実はこのバッジもその一種といえる。
「ESPERANTO」と書かれたこのバッジの裏面には、「EPC^1950-1985」とある。
なんとなくバッジ全体の雰囲気から、中国製っぽいな・・・と感じていたのだが、「EPC^」というのは、「EL POPOLA C^INIO(エル・ポポラ・チニーオ)」のイニシャルなのであった。
つまり、「人民中国」のエスペラント版である。1950年に創刊されたのだろう。
聞くところによると、今や「人民中国」誌は、日本語版しかないそうだが(本当ですか?)、かつては中国のプロパガンダ誌としてさまざまな外国語に訳されていたのであった。もちろん、このエスペラント版などはすでに発行されていない。
エスペラント版といえば、かの毛主席語録や毛沢東選集もエスペラント版が存在したのは知っていたので、私は探し回って入手したものだ。今も大切に本棚に陳列している(笑)。
余談だが、中国語ではエスペラントを「世界語」というのだが、あまりにも訳しすぎという感じが否めない。エスペランティストは、エスペラントを「国際補助語」というふうに説明するのが一般的で、「世界語」というのはちょっと言いすぎという感じもしなくもない。普及度や認知度の問題こそあれ、エスペラント以外にも世界普及を目指した人工語はあるのだし・・・