徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

アメリカ 社会主義労働者党 ペンダントトップ

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社会主義のシンボルにはさまざまあるが、個人的に最も好きなのはやっぱり「こぶし」にトドメを刺す。そんなわけで、ついついそうしたアイテムには惹きつけられてしまう。事前知識もなしに、見る者にそれが「抵抗」のシンボルであることがストレートに伝わるのである。

先日紹介したIBEWもそうだし、1970年の選挙バッジ港湾労働者組合バッジなど、いろいろある。

「SLP(Socialist Labor Party)」なるバッジに目がいったのもそのせいである。腕のつけ根までまくり上げたシャツの袖、筋肉隆々の上腕、振り上げたハンマーは工業生産のシンボルだが、ここでは旧体制への鉄槌、破壊も意味しているように見える。

今回の画像はバッジでなくペンダントトップなのだが、一目惚れしてしまった。
周囲の星形に刻まれた唐草模様?は、子細に確認するまでもなくノミによる手彫りである。大きさは意外に大きく、最大幅は68mmもある。素材はたぶん銀。裏面に文字などは見えない。
おそらく20世紀初頭の作と思われるが、とても古そうにみえる一品。
SLPの文字はどこにもないが、SLPバッジを持っている私には、このアイテムがなんなのかすぐにわかった。

SLPは、1876年に成立したアメリカでは最も古いマルクス主義社会主義政党である。このシンボルもいかにも19世紀末~20世紀初頭の匂いが濃厚である。

現在も細々と活動は行われているらしいが、もはやほとんど「伝統芸能」の世界である。がんばってもらいたいものだ。