最近番外編が続いてしまったので、いつものバッジ紹介のパターンに戻ろう。
今日紹介するのは、中ソ友好時代の一品。おそらく50年代前半頃のものと思われる。
描かれているのは'''毛沢東とスターリンの横顔'''。なんとも微妙な顔つきではある。
その他には星と稲穂(麦穂?)と槌鎌マーク、社会主義のシンボルが加えられている。
このバッジ、裏面を見ると'''「国昆80銀」'''という刻印が見えるが、これは「国営昆明」の略であろう。南の地、雲南省の作だ。80%銀というのはちょっと銀材としては質が低く、この時代の中国の銀製バッジで見られるホールマークは、95銀とか90銀とかである。まあ80銀もあることはあるが、それ以下のは見たことがない。
そのせいかどうか、銀製バッジにしては色が白っぽく見えて、残念ながら一見して高級感を感じられない。
毛沢東バッジは、この後、金銀の貴金属製品が減り、銅製バッジへに移り変わり、そして60年代半ば文化大革命期にはアルミ製のバッジが爆発的に作られていくことになる。