徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 全医労(全日本国立医療労働組合)組合員章

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最近、急速な景気の悪化に伴って、社会問題化しているのが派遣社員のクビ切りである。
小泉政権下の競争奨励路線に乗って、労働者派遣の事業形態が大幅に認められてきたのが、景気の悪化で一気にその問題点が噴出した形だ。まあ、このような事態は最初から懸念されていたのが、景気に支えられて社会問題化しなかっただけということが露呈している。

で、立場の弱い派遣労働者も各地でアクションを起こし始めている。その手段が、組合の結成である。
どうも労働組合というとイデオロギーの方面を連想してしまう日本人が多いが、こうした組合のあり方はある意味「正しい」あり方である。

ところで、最近は「労働組合」を「ユニオン」と言い換える傾向があるようだが、やっぱり旧来のイデオロギー労働組合と同一視されたくないという意識があるからじゃないかと思うがどうだろう。とすると、今までの組合自体が、本当に労働者のためになっていたのか・・・という疑問も同時に湧くわけだが、まあそれはそれとして。

今日の一枚は、全医労=全日本国立医療労働組合の組合員章である。「医」「労」がともに旧字体なのがちょっと迫力がある。アルファベットで「ZIR」という略称も何となく時代を感じる。
バッジの雰囲気からして、実に労組らしいバッジといえよう。
全医労は、共産党系の組合らしいが詳細は不明。

今や派遣労働者だけではなく、弁護士と並んで社会的には上流とされる医者も労働環境はどんどん悪化しているようだ。
かつて夢見た21世紀が、まさかこんな「蟹工船な時代」になるとはね・・・