NHKで放映中の「奇跡の映像・よみがえる100年前の世界」(BBC製作)がおもしろい。あんまりおもしろいので録画して毎日楽しみに見ている。
フランス人の実業家にして大富豪、アルベール・カーン(1860-1940)。世界各地にカメラマンを派遣し、「地球映像資料館」設立という、当時にしては驚くほどの先見性をもって、膨大な動画とカラー写真の貴重なコレクションを残した。
その映像のすばらしさは、今日のわれわれにしても驚異である。また、20世紀初頭の文化を知る上で、かけがえのない宝になっている。
その映像のすばらしさは、今日のわれわれにしても驚異である。また、20世紀初頭の文化を知る上で、かけがえのない宝になっている。
カーンは、映像資料によって、異民族・異文化間の理解が進み、世界平和に貢献すると考えた。私は彼のことは番組を見るまで知らなかったのだが、このことを聞きながら、ある人物を思い浮かべていた。
それは、人工言語エスペラントの創始者、ルドヴィコ・ザメンホフである。ザメンホフは1819年生まれだから、カーンよりわずか1歳違いということになる。
そして、カーンとザメンホフは、ともにユダヤ人であった。
そして、カーンとザメンホフは、ともにユダヤ人であった。
カーンは映像資料により、ザメンホフは言語により、異文化間の対立を解消し、平和な世界を理想としたのである。2人が出会っていたら、きっと互いの考えに共感しただろうと信じる。
もっとも、世界は2度の悲惨な世界大戦を起こし、結果的にはその理想が彼らの世代に実を結ぶことはなかったのだが・・・
もっとも、世界は2度の悲惨な世界大戦を起こし、結果的にはその理想が彼らの世代に実を結ぶことはなかったのだが・・・