徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 新潟県穀物検査所徽章

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今日の天候は秋らしく大変快適であった。ふと、今年のあの異常な暑さは何だったのかと思いだしてしまう。盆を過ぎても猛暑は収まらず、それどころか9月までずっと猛暑日が続いたのだった。さすがに異常としかいいようがない。

熱中症で今年ほど多くの死者を出した年はないようだが、バテたのは人間だけでなく、作物もそうだったようで、新米の出回るこの時期、マスコミでは盛んに米の品質低下問題が取り上げられている。
現在までのところ、一等米の比率は全国で64%あまり、昨年より18%以上も低いという異常事態。米どころ新潟県では、一等米がなんとたったの17.3%という衝撃的な数字がでた。
米余り傾向に品質低下が加わり、米農家は踏んだり蹴ったり。国や各都道府県では対応を協議しているようだが、大幅な収入源は避けられない状況とみられる。

ところで、米の品質は、高い順に、一等、二等、三等、規格外となるが、これはあくまで外観品質による検査である。この辺、消費者の多くが誤解しているが、「今年の米は品質低下」という新聞の見出しを見て、ああ今年のお米はおいしくないのね、と思ってしまうかもしれない。ところが、等級差は実際の味には影響がないのである。
さすがに規格外までいくと影響は出てくるかもしれないが、少なくとも二等くらいではまず味では判別はつかない(抜群の味覚の持ち主ならどうか知らないが)。

じゃあこの米の等級ってなんなんだということになるが、まさにそこが問題かもしれない。あくまで、外観の品質に過ぎないのである。また、米の等級検査は特別の資格を持った検査員が行うが、人によって多少判断がバラつく。基準が厳し目の人と甘目の人がいたり、さらに、品質が悪い年は全体に検査が甘くなるなんて話もあるが、まあ人間だからね。

というわけで、今日は穀物検査所の徽章である。新潟県のモノだ。青地の中央に米の字が黄色く入っている。七宝仕上げのバッジだ。
今気がついたが、これ、東京の杉村商会製のバッジだ。ふーん、新潟からわざわざ東京で製作依頼したのだなあ(昔は地方でも東京メーカーに作らせることが多かった)。
きちんとしたツクリで、さりげなく権威を漂わせるバッジである。

というわけで、私が思うに、消費者はあんまり意味のない「等級低下」などという情報に踊らされることなく、適切に保管管理された米を、精米したらできるだけ早く、上手な研ぎ方で正しい水加減で炊き、炊きたてを食べるべし。絶対においしく食べられる。
米自体の外観品質よりも、そっちの問題の方が遙かに重大で直接的だと思うがな。