徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

2011-01-01から1年間の記事一覧

エスペラント SLEA(スウェーデン労働者エスペラント協会)バッジ

最近日本モノが続いたのでちょっと趣向を変えてみたい。 最近、エスペラントバッジが何点かまとめて入手でき、久しぶりだったのでうれしかった。 この中で、「SLEA」という見慣れないバッジがあり、正体が不明だったので調べてみた。 なんの略かと思えば、「…

日本 「徽章雑誌 第四号」(日本帝国徽章商会 明治37年) ~その2~

昨日の続き、日本帝国徽章商会発行の「徽章雑誌 第四号」についてである。 考えてみればこの「徽章雑誌」、日露戦争開戦直後に創刊したわけである。日本の近代史を決定づけたこの戦争は、また国内の徽章業界にとっても多大な影響を与えた。ロコツな言い方を…

日本 「徽章雑誌 第四号」(日本帝国徽章商会 明治37年) ~その1~

古いバッジを見ていると、なぜこんなに多様で精緻な作品が作られてきたのかと考えさせられる。そして、昔はバッジそのものに対して関心が高かったことを感じるのである。「バッジへの憧れ」といってもいいだろうか。かつて、バッジは、つけているとかっこい…

日本 「がんばろう!東北 元気です!角館」バッジ

先日、当ブログをご覧の方(秋田市在住)からバッジ画像を提供いただいたので、それを紹介しよう。 「がんばろう!日本 元気です!角館」バッジである。十和田八幡平観光物産協会の製作。キャンペーン用の缶バッジである。 秋田県の角館は、武家屋敷や桜で有…

日本 勤労章

昭和17年9月、対米英戦争に突入した日本は、「銃後の生産戦を戦い抜く勤労報告の精神を昂揚するため」、「勤労顕功章令」を制定公布した。 平たくいえば、国による労働者表彰制度である。ただし、あくまで勲章ではない。年金などの特典もなかった。 これに…

岩波新書「勲章 ~知られざる素顔~」(栗原俊雄著)

今年4月に刊行された新刊。岩波新書で、タイトルはズバリ「勲章」、サブタイトルは「知られざる素顔」である。 日本の叙勲制度の歴史、その実態を描いた一冊である。国家とはなにか。それを、近代日本が編み出してきた勲章の制度からそれに迫る。 改めて考…

日本 日本炭鉱労働組合バッジ(2種)

2005年6月1日にスタートした当ブログもなんと今年で6年目。今日はそのバースディ。 ちなみに、今日は徽章の日でもある。 いつでもやめてやらあ、と投げやりな気持ちで始めた後も、「こんなブログはいらない」の見本みたいなモノをアップし続け、とうとう…

日本 大阪商業会議所議員徽章

さまざまな組織で、地位や所属を示すために作られてきた徽章。徽章文化研究会の看板を掲げる当ブログでは、近年ますます衰退の一途をたどる徽章文化を嘆きつつ、過去の優れた作品を紹介してきた。 そして、昔は、どうしてこれほどまで・・・と思うほどリキの入…

中国 清末警察?帽章

今年2011年は、中華民国100年、すなわち清朝を打倒した辛亥革命から数えて100年目となる。 満州民族の支配王朝であった清は、外から押し寄せる帝国主義と、内からは漢族の民族主義の興隆により、今から百年前、ついに滅亡したのであった。 清朝のことを考え…

中国 「抗戦十四年徽章収蔵図鑑」

コレクター市場が過熱する一方の中国では、関連書籍の発行もまた盛んである。書画骨董は言うに及ばず、コイン、切手などのメジャーなコレクターズアイテムに混じって、徽章関係の本もしばしば目にするようになった。 そんな中、今日紹介したいのがこの一冊。…

中国 人民功臣バッジ(1950年)

このバッジは建国初期の毛沢東モノとしては有名で、比較的多く作られたとみえる。 「人民功臣」というのは、要するに革命に功績のあった人物を表彰するための呼称。中国ではいろんな組織のいろんなレベルでの「人民功臣」表彰が行われた。 このバッジの裏面…

大日本 彼南(ペナン)政庁吏員バッジ

北は樺太から南は南太平洋諸島まで、大日本帝国の版図は広かった。第2次大戦中は東南アジアでもヨーロッパ帝国主義諸国を蹴散らして、さらに勢力圏を拡大する勢いだったのが、無茶な自転車操業は所詮長続きせず、結局は母屋まで失ってしまうというオチであっ…

ソ連 チェルノブイリ原発事故処理従事者メダル

今年はどうなることかと思われたゴールデンウィーク。さすがに自粛ムードにも飽きがきたか、帰省や旅行による渋滞が各地で発生。まあこれでいいのかもしれない。 それでも、せっかくの連休でもなにか気分が晴れないのは、見通しの立たない原発事故のせいだ。…

オーストリア メーデーバッジ(1928年)

壮絶な災害報道を連日見聞きしすぎたためか、パーッと遊びに行くのも、デモ行進で労働者の権利を訴えるのも、何となくはばかられる心境になってしまう日本のゴールデンウイークである。 もっとも、私に限って言えば、今日も家でゴロゴロしているうちに夜にな…

中国 手製の文革期毛沢東バッジ

世界の徽章文化を語る上で、特異な地位を占めると思われるのが、中国文化大革命期の毛沢東バッジであり、それについてはこのブログでも何度も取り上げてきた。 もうずいぶん昔、中国で安い毛バッジをまとめ買いしたとき、混じっていたのが画像のバッジ。 「…

日本 財団法人東京震災記念事業協会特別章

当ブログでは基本的に一度紹介したバッジは再掲しない方針を採っているが今回は別。やっぱりこう連日震災ニュースだと震災関係ネタを取り上げざるをえない。 日本の歴史を変えた関東大震災。大正12年9月1日、相模湾沖でマグニチュード7.9の地震が発生。特に…

日本 「合唱団バイカル第2回訪ソ」バッジ(1963年)

昨日のうたごえ合唱団訪ソ記念バッジと一緒に買ったのがこのバッジ。いわばロシアからの里帰り品で、まとめ買いしたバッジ群の中に含まれていた。 ソ連と日本の国旗が並んだだけのデザインだが、裏面には「合唱団バイカル第2回訪ソ 1963」の文字が見える。…

日本 日本のうたごえ合唱団訪ソ記念バッジ(1964年)

先日、久々に書店で新書のまとめ買いをした。仕事などに役立てるためというより、純粋に楽しみのために買った物ばかりで内容はてんでんばらばら。「歌う国民」(渡辺裕著、中公新書)もその中の一冊だ。 「鉄道唱歌、郵便貯金唱歌、卒業式の歌、校歌、うたご…

日本 いわき市市政功労章

3.11震災からようやく1か月。混乱のひと月だったが、復旧どころか、危機はまだ現在進行中である。 このままでは福島県の人口が減ってしまうのではないかと思う震災後の状況。地震と津波による破壊、福島第一原発による放射性物質の拡散。今日夕方も大きな余…

中国 東北人民解放軍勇敢奨章

中国共産党が今では革命政党ではなくて国民政党に変容しているのと同様、中国人民解放軍もどうみても革命軍というよりは国防軍化している。今も革命党・革命軍であった時代の片鱗を垣間見ることがあるものの、それは珍しいことと言っていい。 共産党が政権を…

イギリス? 救世軍バッジ

東日本大震災と呼称されることとなった今回の災害で、様々な団体が慈善活動を展開している。 社会福祉活動に熱心なことで有名なキリスト教団体の救世軍もそのひとつ。今回も被災地への救援物資を送ったり、地震発生直後には、鉄道停止に伴う帰宅困難者のため…

日本 紅綬褒章

これまで、リアルな近未来を描いた小説映画は多々あれど、日本で深刻な電力不足が発生、首都圏でも計画停電が実施される状況というのを予想したものはあんまりないんじゃないか。 最近じゃ、「お宅のところ、停電は第何グループ?」というのが挨拶みたいにな…

日本 帝都復興記念章(昭和5年)

昨日の地震ほど大きな地震を体験したことはないように思う。国内史上最大のマグニチュードを記録した東北地方太平洋沖地震。私の住む地域でも震度5以上を観測した。 揺れは長く続き、その後もたびたび余震が襲い、幸い発生時には職場事務所内にいたのだが、…

バーレーン 青年国民解放戦線バッジ

チュニジアから始まった中東・北アフリカの政治動乱は、大きなうねりとなってエジプト政権を打倒し、さらに広がりを見せている。リビア、バーレーン、イエメンなどでも大規模なデモが行われている。 90年代初め、東欧社会主義国の時と同様に、次々に政権が崩…

日本 0系新幹線バッジ

1か月後に博多-鹿児島間の新幹線開通を控え、今日予約切符が発売されたというニュースをやっていた。ということは、新青森から鹿児島中央まで、新幹線でつながることになる。所要時間は9時間あまり。まあ、実際に鹿児島から青森に行くなら、価格的にも時…

日本 特許大学博士号メダル(昭和44年)

名誉欲というモノが人間にはあって、有名になりたい、人から認められたい、立派な肩書きが欲しい・・・。当ブログにも多々登場する勲章、メダル、バッジなどは、それらの感情なくしては生まれなかっただろうと思う。 名誉欲にもポジティブな側面は多い。人間の…

日本 オモチャの勲章

これまでも子供用オモチャの勲章を紹介してきたが、それらは一応、ホンモノの日本勲章をマネしてつくられていた。まあ少なくとも、どの勲章に似せたつもりなのかくらいはわかるものだった。 ところが、今日紹介する2点は、全くワケが分からない。勲章風の形…

日本 日本体育会角力部委員贈記念メダル(昭和4年)

昨日はたまたま仕事が休みだったので、家事などをしながらテレビでワイドショーを見ていた。なんといっても、最近ニュースで盛り上がっているのが、大相撲八百長疑惑問題である。別に事件自体に新しい発展があったわけではないが、何だかついつい見てしまう…

エジプト ナセル大統領バッジ

このところ、エジプトの暴動ニュースが連日報道されている。要は、雇用状況の悪化などが、30年にわたるムバラク大統領への不満へとつながっていったということらしい。インターネットの掲示板やツイッターでデモが広がったというのは、いかにも現代的。ただ…

日本 古い農協バッジ

最近の議論を聞いていて、いっそのことTPPには参加しない、と政府が一度言ってしまってはどうかと思う。そうしないとホントの議論は進まないんじゃないかという気がしてきた。一種のショック療法である。 とにかく日本の農業の中心はひたすら米であり、こ…